cskyousei’s article

東京渋谷CS矯正歯科クリニック、大の映画好きの院長が贈るとびきり素敵な歯のコラム

マッチスティック・メン Matchstick Men

予告編やTVのコマーシャルから想像すると、ペーパームーンの現代バージョンかな?って思って、観てみたら全然違うタイプの映画だった。まったく、予告編で映画は分かんないものよね。ニコラス・ケイジ扮するマッチスティック・メンのロイと同じように、私もコンプリートリー映画に騙されちゃいました。

ロイの前に突然現れる一度も会ったことのない娘のアンジェラは14才。ロイはもうこのアンジェラが可愛くっていたまんないわけ。娘の前ではメロメロの甘~いダディーになっちゃう。

実はこの娘のアンジェラちゃんは、23才の大人の女優アリソン・ローマンが演じているんだけど、彼女は本当にスリムで子供っぽくって可愛くって、誰でも14才だって信じちゃう!!アンジェラは父親譲りでちょっとワル。万引きしたり、いかにも良い人を騙してみたり、と、少しはみ出し者的なところがあるのよ。でも彼女、食事のシーンも学校帰りのシーンもどんな時でも、必ずリテーナーをつけている。矯正医の立場から言わせていただければ、模範的な患者さんっていう感じかな。リテーナーとは、矯正治療が終わった後で歯が戻ってこないように固定する装置なんだけど、取り外しがきくので、分別のある大人でさえも使わないで歯を治療前のように逆戻りさせてしまうことが意外に多くて、私の悩みの種…。

このリテーナーの装着がまた、アンジェラを若々しく純粋な娘に見せてくれるから、ロイもアンジェラにコロッとだまされちゃうんだと思うな。アンジェラのリテーナーは透明のタイプなので、矯正治療によっぽど興味がないと、スクリーンから見落としてしまう人も多いかもしれない。これからこの映画を観る人は、彼女の口元にぜひ注意して観ていただきたい。ニコラス・ケイジが所々で使う日本語もとっても面白いから、字幕に集中しないで観ていただくともっとこの映画が楽しめるかも。

さて、このリテーナーは、アメリカでは集中力を高め、スポーツや学業の成績を上げる?なんて説まであるから、使ってもらうに越したことはない。すべての矯正治療の患者さんは、痛い思いをして貴重なお金と時間をかけて治療をするのだから、リテーナーになっても息切れすることなく、がんばって最後まで矯正歯科に通院して欲しいものだ。