cskyousei’s article

東京渋谷CS矯正歯科クリニック、大の映画好きの院長が贈るとびきり素敵な歯のコラム

チャーリーとチョコレート工場 Charlie and the Chocolate Factory

もう長いあいだ日本のムービーランキングの1位をキープしているから、この映画を観た方も多いかも知れない。アメリカの子供達がよく読む小説をもとに作られた映画で、「夢のチョコレート工場」というディズニー映画のリメイクでもある。(ちなみにチョコレート工場で働くウンパ・ルンパはオリジナルのほうが可愛いし、テーマソングも覚えやすいかも…。)

でも、さっすが!ティム・バートン監督、出てくるお家や木が可愛く不気味な形をしているのはおなじみのことなんだけど、なんとこの映画、ハリウッド映画らしからず、初めから出てくるキャスト全員の歯並びがチョー悪いんですよ。これは主役のチャーリーも同じで、チャーリーはまだ子供だからこれから犬歯が生えてくるところなんだけど、そのスペースが全くなくて、絶対将来は八重歯になっちゃう!!矯正医の私としてはチャーリーの歯並びが心配で、最初から映画に釘付けになっちゃった。出演者の歯の健康を心配しながら映画を観ていると、出てきました!!完璧な歯並びのミスター・ウォンカ!!

ミスター・ウォンカはチョコレート工場の創設者で、かなりの変わりモノ。白塗りのお顔にゴム手袋、異様に輝く真っ白の歯・・・。変なキャラでもジョニー・デップが演じると、どの角度からみてもお美しい!!!それもその筈、ミスター・ウォンカのお父さんは、私と同じお仕事、つまり矯正医だったんですよ。(しかもかなり厳しい~。)

ミスター・ウォンカの子供の頃の回想シーンでは、かなりハードコアな矯正装置が出てくる。私は「エッ!これ観ちゃうとみんな矯正治療を絶対やりたくなくなっちゃうヨン?!」と、ちょっと心配になってしまいました。ウォンカ少年が装着している矯正装置は、唇を広げるもの以外は実際に今でも臨床で使われていたりするけど、大人であんな矯正装置を使うことは絶対にないから、この映画を観て矯正治療をあきらめた方も考え直していただきたい。

ウォンカパパはとっても厳しくて、息子にチョコやキャンディを全く食べさせてくれないんですよ。その反動で大人になったミスター・ウォンカが、夢あふれるチョコレート工場を創設するというお話です。確かに甘いチョコレートは虫歯の原因になりやすいので、矯正医の立場としてはお勧めできる食べ物ではないけど、食べた後にきちっと歯を磨いていただければ、矯正治療中でも禁止という訳ではありません。

最近は矯正装置の接着剤も進化していてかなり強力なので、禁止の食べ物もほとんどなくなってきているし、歯磨き粉の薬効もすごいものが沢山ある。ミスター・ウォンカのようにチョー甘党でも矯正治療は可能ですから、チョコ好きのあなたこそ、是非矯正治療に挑戦していただきたい。